令和五年度学位記授与式にあたり
学校法人石田学園広島経済大学同窓会を代表致しましてごあいさつを申し上げます。
卒業生の皆さんご卒業おめでとうございます。また、ご列席の保護者の皆さまにも心よりお慶び申し上げます。そして、本日まで学生をご指導いただきました、石田恒夫理事長先生、石田優子学長先生をはじめ教職員の皆さま方にお礼申し上げます。
本日より卒業生の皆さんは、我が広島経済大学同窓会の会員です。本同窓会は1971年(昭和46年)に結成され、39,000人を超える一大組織となっています。現在同窓会には、会を支えていただく39の支部があります。
島根県・愛媛県・岡山県などの地域支部、もみじ銀行・シシンヨー会などの職域支部、硬式野球部OB会・サッカー部OB会などのサークル支部などが有り、それぞれ活発に活動しています。ぜひ皆さんには、何処かの支部に入会され、同窓の先輩仲間との交流を大切にしていただきたいと思います。将来、この絆は実社会で必ず大きな存在になると、私は確信しています。
皆さん、今日はどんな気持ちで出席されておられますか。新しく社会へ飛び込んでいく“希望”と、反面、社会人一年生として“不安”な気持ちもお持ちではないでしょうか。
本日は 皆さまに、社会を変えていくくらいの「気概」を持っていただきたく、大切な「心構え」を贈りたいと思います。
さて、皆さんが飛び込む社会ですが、政治の世界では政治資金問題が世間を騒がせています。また、経済の世界でも自動車のエンジン認証不正問題や粉飾決算など、企業の不正が新聞やテレビで取り上げられています。
「儲かれば何をしてもいい、自分たちだけ良ければいい、勝つためには何をしてもいい、今さえ良ければいい。」という考え方が残念ながらまん延しているのではないかと思います。
こういった考え方を根本から正さない限り、わが日本の輝かしい未来が開けないのではないかと大変危惧しています。皆さんも同じ気持ちをお持ちではないでしょうか。
そこで皆さん一人一人に聞いてみたいと思います。
「自分自身に何ができそうですか?」どうでしょうか、
「自分が何かしたぐらいで、社会という大きなものに変化をもたらすことなどできるはずがない。」と思われていませんか。
「本当にそうでしょうか?」
このまま誰も何もしなければ、必ずや悲惨な未来が訪れるのではないでしょうか。
ほんの一例として、社会の課題を取り上げましたが、どんな課題にでも立ち向かうとき、最初は志ある一人から始まります。皆さんから社会の変革は始まります。
変化することに挑戦し、1人で難しければ、一緒に行動を起こす仲間をつくってください。
我々「広島経済大学」の仲間は、日本全国ではなく地元広島で活躍している先輩方が多くいます。ぜひ仲間を頼ってください。
最初は失敗することもあると思います。
分かりやすく野球に例えますと、三振を怖がっていてはホームランは打てません。三振の積み重ねは最高の学びです。また同じ三振でも思いっきり振らなければホームランは打てないのです。
皆さんは2つの人生を選択できます。うまくいかない結果が続いているとき、それを“失敗”と捉える人と、「良い学びができた」と一歩進む人は、全く違う人生を歩みます。
リスクを覚悟し、誰よりも三振をし、それでも諦めず成長しながら歩み続ける人には、自然と信頼と信用という資本が身についてきます。そして多くの人達に影響と導きを与えることができるようになります。
あの大谷翔平選手でもメジャーリーグに行ってからの6年間、通算で171本のホームランを打ちましたが、この期間に通算で755回の三振をしています。 三振は失敗ではないのです。
失敗しても落ち込まず、学びに変えて素晴らしい人生を歩んでください。
最後に今年10月26日、リーガロイヤルホテル広島で第54回広島経済大学同窓会総会を開催いたします。ぜひお友達とご参加ください。また皆さまとお会いできることを楽しみにしております。
誠に簡単措辞ではございますが私のお祝いの言葉とさせていただきます。
令和6年3月 (広島経済大学学位記授与式の祝辞として)
学校法人石田学園広島経済大学同窓会 会長 水野隆司